BOOK OF OZAKI_第三章草稿
尾崎継承機関に伝わる未完成の原稿の断片。
草稿の由来
BOOK OF OZAKIは、尾崎継承機関アーカイブに収蔵される継承の記録であり、第一章では継承の始まり、第二章では灰野レンと春崎ルイら第二世代の継承者が描かれる。第三章は、現在も完成していない章とされる。
本稿は、その第三章の草稿として尾崎継承機関に伝わる未完成の原稿の断片である。断片は書きかけの紙、録音のメモ、消された行の写真など、形の異なる資料として保管されている。まとまりのある章ではなく、断片の集まりであること自体が第三章の特徴とされる。
草稿の断片(抜粋)
断片1: 継承の定義の問い直し
継承とは、誰かの声をなぞることか。 それとも、誰かの声のあとを、自分の足で歩くことか。
第二章までの記録が、継承者たちの「なぞり方」を描いてきたのに対し、この断片は継承の定義そのものを問い直す。灰野レンが「過剰再現者」と分類されたこと、春崎ルイが「不在を継いだ者」とされたことの、両方を引き受ける問いとして書かれている。
断片2: 録音のメモ
消された歌がある。 消したのは、歌った本人だ。 第三章は、消された歌についての章になるだろう。
この断片は、書きかけの紙ではなく録音のメモとして残されている。誰の声かは特定されておらず、尾崎継承機関では「本人が消した音の記録」とだけ分類されている。
断片3: 消された行
継承者は、〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜を〜〜〜〜〜〜。
この断片は、大部分が消された行の写真として残されている。消された部分は修復が試みられたが、文字は戻らなかった。修復の記録には「消した人の意思が、文字を押さえている」と書かれている。
断片4: 次の世代
叫びも、沈黙も、継承の形のひとつにすぎない。 次の世代は、また別の形を見つけるだろう。
この断片は、第三章の結びを予告する位置に置かれている。反響区の夜明けの記録と対で保管され、第二世代の後に続く世代の存在をほのめかす。
草稿が示すもの
第三章草稿は、第二章までとは異なり、継承の「正しさ」を描かない。叫びによる継承(灰野レン)と沈黙による継承(春崎ルイ)の対比を、どちらが正しいか決めずに並べ、その先の世代へ道を開くことが、草稿全体の共通する方向性とされる。
終電前スタジオのセッション資料には、この草稿の断片が音として読まれた記録が残されている。誰が読んだかは明らかにされていない。
保管状況
- 草稿は尾崎継承機関アーカイブに保管され、BOOK OF OZAKI_第一章、BOOK OF OZAKI_第二章と分けて扱われる。
- 断片の追加は随時受け付けられており、新たな断片が発見されるたびに、第三章草稿は書き直される。
- 完成しない章であることは、機関の公式見解とされている。
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